Sunday, January 29, 2006

BBC NEWS World Editionに、こんなニュースがあったので紹介。

Asia-Pacific  Japan emperor 'must visit shrine'

日本外務大臣麻生太郎は、天皇明仁が論議を呼んでいる戦争(靖国)神社への参拝を要求した。- これは中国と韓国を怒らせる可能性のある動きである。

靖国神社、そこには250万人の戦没者が祀られているが、14人の第2次世界大戦戦争犯罪人が 1978年に合祀されて以来、日本の天皇によって避けられてきた。
中国は、小泉純一郎首相が繰り返し参拝したことから、先月2国間の首脳会議をキャンセルした。
麻生大臣は、小泉首相が任期を終えると、その後を継ぐ候補の一人と見られている。
彼は、天皇明仁は、戦争で亡くなった人々は、天皇のためにそうしたのだから東京の神社に参拝するべきだと信じている。
麻生大臣は、日本中部の都市名古屋で演説し、「戦没者の魂の観点からみると、彼らは、天皇「万歳」と叫んだのであって、誰も「首相万歳」とは言っていない」
「天皇参拝は最も好ましいことであるだろう。」

昨日からあったニュースなのだが、今日取り上げてみた。

天皇の靖国参拝については、現状では個人的には反対の立場なのだが、戦前の支配層のトップにいたのが天皇で、その戦争責任が問われず、臣下(と言うべきか)の人たちが戦犯に問われていることや、その天皇のために命を捧げた人々が祀られている靖国に天皇が参拝しないことに違和感を感じている人もいるだろうことは推測できる。

ただ、天皇のことはさておき、天皇のために死ねと命じた人たちと、それに従って実際に命を亡くした人たちとを同じように扱うことはできないのではないかという思いがある。

みんな国家のために(あるいは天皇のために)働いたのだろうが(多くの人々は言われるがままに)、そのために、一つ間違えば、国家も天皇も消滅する寸前の危機にまで追い詰めたのは誰だったのか。そんなことを考えてみるのもいいではないかと思ったりする。